TeX(てふ)をつくった人
TeX(てふ)を作ったのはアメリカの数学者ドナルド・クヌース(Donald Ervin Knuth)氏で,1974年にチューリング賞を受賞しています。なぜ数学者の彼が自ら組版ソフトを作ったかというと,自分の著作の組版を当時コンピュータで行ったところ,複雑な数式の印刷がうまくできなかったようです。それで自分で満足できる高品質な組版ができるシステムを自ら作ってしまったのです。
この組版システムをクヌースはTeXと名づけフリーソフトとして公開しました。TeXは広く研究者の間で利用され,論文をTeXを使って書くことが普及しました。TeXは複雑な数式の表現が得意です。また,数式を表現するときだけでなく,論文のような構成がしっかりしている文書を作るときも力を発揮します。もちろん,難しい学術論文じゃなく,簡単なA4の文書1枚を作るときや,数学や理科の試験問題を作るようなときにも大変役に立つソフトです。縦書き文書(古文・漢文)も軽くこなせるソフトですが,どちらかというと理系の文書作成の方が威力を遺憾なく発揮すると私は思います。
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